<建物明け渡し(オーナー側)>
【状 況】
金融機関の紹介で購入した物件でしたが、従前の居住者が退去しないままとなっていて、家賃なども払われない状況が続いていました。
【対 応】
連絡文書にも反応がないままだったため、訴訟を提起して明け渡し請求を行いました。
居住者は裁判所に出てきましたが、手持ち現金がなかったことから、依頼者と相談の上で退去を最優先し、退去した場合には未払賃料の相当額を免除する内容で和解し、早期の明渡しを実現しました。
【ポイント】
賃料相当損害金の獲得は現実的に難しいという判断に加え、賃貸人と賃借人が昔からの知人であったという事情から、退去を優先しました。
結果として、別な入居者を入れることが可能となり、損害を縮小することにつながりました。また、地域性や人間関係などを考慮して、権利をどの程度行使するかも検討しました。
多面的に事案を検討することが重要になることもあります。
<建物明け渡し(入居者側)>
【状 況】
Aさんは、病気で亡くなった配偶者の親が所有する家に一人残って住んでいました。配偶者がいなくなったショックでなかなか移動できずにいたところ、所有者である配偶者の親から建物明渡の訴訟を起こされてしまいました。Aさんは、自分だけではどうしたら良いか分からず、事務所へ相談に来られました。
【対 応】
当事務所で、訴訟の被告側代理人を受任することになりました。Aさんと話し合いを重ねた結果、Aさんも心の整理ができるようになり、新しい生活場所を見つけることができました。裁判では、当方の主張をしっかりと行いつつ、最終的には和解することができました。
【ポイント】
不動産関係では、身内同士でも、話ができないまま突然訴訟に至るような場面もあります。訴訟となれば、突然のことで驚いて対応方法に苦慮することもあり得ます。
まずは弁護士に相談してみましょう。