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「やっていない」刑事事件

いま、否認事件を抱えています。

否認事件とは、
・自分はやっていない
・知らなかった
そういったことで、捕まった人が罪にならないと主張する事件です。

同僚の弁護士が、私に
季刊刑事弁護86号『徹底的に争う否認事件』特集号
をくれたので、読んでいました。
(ダブって買ってしまったそうです…)
そもそも、うちの事務所の他の面々は、何だかんだ刑事事件、裁判員裁判の経験も多いので、とても頼りになるのです。

さて、内容で面白い企画だなあと思ったのが、「検察官から見た否認事件」。
客観的な証拠を重視するから起訴不起訴の判断ではそんなに困らない…こと。
本当にやってないなら答えられることを話さないなら心証が悪くなり、起訴猶予や量刑にあたっては自白が相当影響すること、などがコメントされています。

結論は、「やったならやった、やってないならやってない、ときちんと説明しましょう」。

…が、現実には、これを理路整然と警察や検察に説明できる人は少ないので、黙秘する(させる)方向に傾くのだと思います。

自分もついつい忘れてしまいがちですが、留置施設で味方もいない、常にプレッシャーにさらされる、そんな中で、堂々と渡り合える人は相当なものです。
突然逮捕されたりすれば、混乱することもあります。
咄嗟に嘘をつくことだってあり得ます。

刑事事件だけではないけれど、『相手の立場を理解する』ということを、常に忘れないようにしておこうと思います。

これ、生活全般に言えることかもしれません。。。